目次
フルカリックについて
効能・効果
経口、経腸管栄養補給が不能又は不十分で、経中心静脈栄養に頼らざるを得ない場合の水分、電解質、カロリー、アミノ酸及びビタミンの補給
用法・用量
●フルカリック1号輸液
本剤は経中心静脈栄養療法の開始時で、耐糖能が不明の場合や耐糖能が低下している場合の開始液として、あるいは侵襲時等で耐糖能が低下しており、ブドウ糖を制限する必要がある場合の維持液として用いる。
通常、成人には1日1806mLを24時間かけて中心静脈内に持続点滴注入する。
なお、年齢、症状、体重により適宜増減する。
●フルカリック2号輸液
本剤は経中心静脈栄養療法の維持液として用いる。
通常、成人には1日2006mLを24時間かけて中心静脈内に持続点滴注入する。
なお、年齢、症状、体重により適宜増減する。
●フルカリック3号輸液
本剤は経中心静脈栄養療法の維持液として用いる。
通常、成人には1日2206mLを24時間かけて中心静脈内に持続点滴注入する。
なお、年齢、症状、体重により適宜増減する。
1号、2号、3号輸液の違いについて
1号輸液、2号輸液、3号輸液の主な違いは、画像内に黄色で示した通り、ブドウ糖の用量の違いとなっています。約1000mlの輸液の中にそれぞれ、1号輸液では120g、2号輸液では175g、3号輸液では250gのブドウ糖を含むので、それぞれの総熱量が比例して1号輸液では560kcal、2号輸液では820kcal、3号輸液では1160kcalとなっています。
3号輸液は、少ない水分でエネルギーを摂取できるので、水分制限のある患者様や、術後の患者様に使用されますが、やはり2号輸液が一般的に使用されるケースが多いようです。
また、1号輸液と2号輸液にのみそれぞれ1.5倍量になっている1号1354.5mlと、2号1504.5mlの輸液が発売されています。
フルカリックの特徴
ビタミンB1 チアミンの未投与防止
2006年にイエローペーパーまで出したビタミンB1欠乏による乳酸アシドーシスを防止する為、あらかじめ1袋あたり1.5mg(1日に必要なビタミンB1の摂取量は3.0mg)のビタミンB1を含有している。
そのため、用法に従って1日2袋を24時間かけて持続点滴すれば乳酸アシドーシスのリスクを回避することができそうだ。
フルカリックの予備用量について
1号903ml…全満量約2200ml(予備用量約1300ml)
1号1354.5ml…全満量約2800ml(予備用量約1500ml)
2号1003ml…全満量約2300ml(予備用量約1300ml)
2号1504.5ml…全満量約2800ml(予備用量約1300ml)
3号1103ml…全満量約2300ml(予備用量約1200ml)